映画「翔んで埼玉」(2019/02/22公開)レビュー
こんにちわ
最初、この映画の製作~公開等のニュースを見聞きしていたときは、さすがにばかばかしそうで、劇場で金を払ってまで観る価値のない映画だろうなと高をくくっていたのですが、映画館で予告編を何度も観る度に、GACKTのセリフで「一緒に来るか? 所沢へ」、それに答えた二階堂ふみの「と、と、と、と、とこらざわぁ!!」というセリフのシーンで、こらえきれずに必ず吹き出してしまい、だんだん、この映画は劇場で観なくてはいけないと洗脳されてしまい、やっとこさ先週末に観に行くことができました。
まぁ、とにかく、くだらない、度を越えたばかばかしさ万歳の映画です。
人生において、観ておくべき価値のある映画ではないのかもしれませんが、人生において、このばかばかしい愉快さを味合わないのも、つまらない人生かもしれません。
しかし、よくも、まあ、この映画の企画が通ったもんですね。
二階堂ふみさん、GACKTさんをはじめ、一流のキャスト、スタッフが、これまでにないばかばかしさを、本気で追求するいう参加することで、このばかばかしさが本物の愉快さであることを担保したのでしょう。
その結果として、誰も予想していなかった大ヒット。(「カメ止め」ほどではないにしても。)
こんな関東圏に住まう人にしかわからないような地方ディスリネタだけの映画が、ここまで受け入れられたのは不思議な気もしますが、地域間格差意識という感覚を、意識してか、無意識でかわかりませんが、多くの人が抱いている感覚だということなのかもしれません。
誰もが下を見て、”自分は違う”、上を見て、”自分もそうだ”と思う感覚が、エゴと自己欺瞞で形作られている意識だからこそ、そんな感覚を客観的に具体化し、増長させることが如何に痛快なことであるかを、この映画は知らしめてくれています。
漫才のボケとツッコミでの笑いと似たようなものかもしれません。
”他者をバカにする”という意識は、褒められた感覚ではないのかもしれませんが、誰しも持っている意識ではないでしょうか?
あえて、そこを刺激して、嫌味のないギャグに変換するというセンスは見事ですよね。
日常的にそれをやっているお笑い芸人さんたちもスゴイんだなと改めて感じ入ったりもしますが、映画作品として、成立させてしまうのもスゴイことだなと思います。
「ボヘミアン・ラプソディ」を何度観ても、感動するのと同様に、同じギャグなのに、何度観ても笑ってしまう映画をつくることの難しさは、相当なものでしょう。
こんなテーマの原作のセンスもスゴイと思いますが、それを映像として、セリフとして、成立させてしまうセンスも半端ないセンスが集まった結果だと思います。
この映画:「翔んで埼玉」は、ストーリーのくだらなさからして、わかる人にはわかる地方ディスリネタのオンパレードで、関東圏に住まう人でさえもわからないような小ネタも満載です。
”ばかばかしい”と冷静になる前に、その度を越したばかばかしさに吹き出してしまうこと、間違いなしです。
関東圏での生活の経験がある人で、笑いたい人には、超オススメの映画です。
それでは、また。
蛇足;
すいません、GACKTさんの描画が結構グチャグチャになってしまいました。
描き直すこともことも考えましたが、あまり時間もかけられないので、とりあえず、そのまま載せます。
〇作品情報;
◆タイトル:「翔んで埼玉」(日本)
◆スタッフ
・プロデュース:若松央樹、古郡真也
・製作:石原隆、村松秀信、遠藤圭介
・監督:武内英樹(「のだめカンタービレ」シリーズ「テルマエ・ロマエ」シリーズ「今夜、ロマンス劇場で」他)
・脚本:徳永友一(ドラマ「海の上の診療所」「水球ヤンキース」「探偵の探偵」「HOPE〜期待ゼロの新入社員」「僕たちがやりました」他)
・撮影:谷川創平
・編集:河村信二
・美術:棈木陽次
・衣装デザイン:柘植伊佐夫
・音楽:Face 2 fAKE
・主題歌:はなわ「埼玉県のうた」
(原作:魔夜峰央著作「このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉」(宝島社))
◆キャスト;
・麻実麗:GACKT
・阿久津翔:伊勢谷友
・埼玉デューク:京本政樹
・壇ノ浦建造:中尾彬
・壇ノ浦恵子:武田久美子
・西園寺宗十郎:麿赤兒
・おかよ:益若つばさ
・下川信男:加藤諒
・神奈川県知事:竹中直人
・埼玉県人の青年:間宮祥太朗
・菅原好海:ブラザートム
・菅原真紀:麻生久美子
・菅原愛海:島崎遥香
・五十嵐春翔:成田凌
他
このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)
- 作者: 魔夜峰央
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2015/12/24
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